今回の社会福祉士国家試験について、
「去年より難しかった」「過去問をやるだけでは合格できなかった」
という声を多く見かけました。
受け止め方は人それぞれだと思いますが、
これはあくまで一人の実務者としての個人的な整理です。
参考程度に読んでいただければと思います。
正解を語りたいわけではなく、
試験後にいろいろな声を見て感じたことを、
自分なりに整理してみたいと思います。
「過去問をやるだけでは合格できない」という声について
この言葉を見て、
「じゃあ過去問をやってきた意味はなかったのか」
と感じた方もいるかもしれません。
ただ、この言葉の多くは
過去問そのものを否定しているというより、
“過去問の取り組み方”を指しているように感じます。
・答えを覚える
・正解番号を暗記する
・出題パターンをなぞる
こうした形の過去問学習だけでは、
今回の試験は対応しづらかった、
という意味で使われているケースが多いように思います。
一方で、過去問を通して、
・制度の目的
・それぞれの立場(利用者・専門職・行政など)ができること、できないこと
・支援の主体は誰なのか
こうした点を意識しながら学んでいた人にとっては、
「初めて見る問い」でも判断できる問題があった、
という声もありました。
今回の試験で問われていたこと
今回の試験を振り返ると、
新しい知識をたくさん覚えているかどうかよりも、
・誰がどこまで関わるのが適切か
・支援が過剰になっていないか
・利用者の自己決定が尊重されているか
といった、相談援助の基本的な考え方が、
より丁寧に問われていたように感じます。
これは目新しい内容というより、
これまでの国家試験でも繰り返し扱われてきた視点です。
そのため、
「難しくなった」というより、
理解の深さがより見られる試験になった
と捉えることもできそうです。
なぜ「去年より難しい」と感じたのか
「去年より難しかった」という感想が多い理由として、
いくつか考えられる点があります。
・すぐに正解だと判断できる問題が少なかった
・最後の2択まで迷う問題が多かった
・自信を持って○をつけられる問題が減った
このような試験では、
実際の点数以上に「難しかった」という印象が残りやすくなります。
つまり、
知識量が大きく増えたというより、
考え続ける時間が長かった試験だったことが、
難化したと感じる一因かもしれません。
本当に「難しくなった」のか
では、今回の試験は本当に難易度が上がったのでしょうか。
・未知の分野が急に増えたわけではない
・まったく見たことのない考え方が出たわけでもない
そう考えると、
単純に「レベルが上がった」と言い切るのは少し違うようにも思います。
むしろ、
暗記よりも理解、正解よりも判断の過程を
より見にいった試験だった、
そう受け止めることもできるのではないでしょうか。
おわりに
今回の試験をどう感じたかは、人それぞれです。
・納得できない人がいてもいい
・しんどかったと感じる人がいてもいい
・自分の勉強を振り返るきっかけにしたい人がいてもいい
どの受け止め方も間違いではないと思います。
少なくとも言えるのは、
これまで積み重ねてきた努力が
無意味だったわけではない、ということです。
発表までの時間、
一度試験から少し距離を置いてみるのも、
大切な過ごし方かもしれません。


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